空間ディスプレイの現場が変わる! ムラヤマのBuddyBoard活用術

株式会社ムラヤマ

ムラヤマ様に、BuddyBoard導入の効果についてお話を伺いました。

目的
  • 遠隔での認識共有迅速化、および現場作業の効率化
業種
ディスプレイ
規模
300~1000名
株式会社ムラヤマ 竹ヶ原 様

株式会社ムラヤマWebサイト

ビジネス・ソリューション事業本部 クリエイティブセクション
プロデューサー ディレクター
竹ヶ原 大 様

㈱ムラヤマは、多様な「空間づくり」を手がける総合プロデュース企業です。
展示会、ショールーム、会議、式典、国際的なスポーツイベント、大型アミューズメント施設、博覧会等、幅広い分野における企画・デザイン・設計・施工を主体とした事業を展開しています。

課題
  • 遠隔での図面指示が曖昧
  • 現場で図面寸法が測れない
解決策
  • 画面共有と手書きで認識齟齬を解消
  • BuddyBoard上で直接計測可能に
効果
  • 遠隔コミュニケーションが円滑に
  • iPadでの図面計測・活用を実現

お客様のことを考え、
想いを込めて仕上げるディスプレイ業

事業概要と役割を教えてください
インタビュー風景

竹ヶ原)
我々ムラヤマの事業はディスプレイ業と言いまして、簡単に言うと“空間を魅力的に装飾・演出し、人の心を動かす”仕事です。我々は建築で作られた空間にお越しいただくお客様のことを考えて「楽しくいてほしい」「真剣な場であってほしい」といった想いを込めた仕上げを施します。手がけるのは展示会や国際的スポーツイベントといった催事から、商業施設・アミューズメント施設などの常設空間と幅広いですが、 全てに共通して言えることです。

私の所属している事業部は、広告代理店を介さずにエンドクライアントと直接やり取りをする部門です。コンペの参加依頼が直接来ることもありますし、懇意にしていただいているクライアントからの紹介で、別の企業様とお仕事をする機会も最近は増えています。部門は約80名で、企画・デザイン・設計等を行う部門と、営業・施工管理を担う部門があります。1プロジェクトは最低でも営業兼制作1名、デザイナー1名の2名体制ですが、規模によっては6名ほどが関わることもあり、外部スタッフのサポートも受けています。私は企画・デザイン・設計のリーダーという立場ですが、プレイヤーとして現場でお客様と話すことも多いです。マネジメントの役割の一つとしてBuddyBoardの導入を推進しており、使い方や効率化の指導も行っています。

電話だけでは認識共有が困難。
同じ図面に書き込めると業務が捗る

BuddyBoardを導入する前の課題は何でしたか?

竹ヶ原)
導入前、現場と事務所といった遠隔地とのやり取りは、ほぼ電話ベースでした。web会議ツールなども使いますが、図面を見ながら口頭で「ここが…」と伝えても、「どこですか?」と聞き返されることが非常に多く、それが大きなストレス、煩わしさになっていました。「会議室で大きな図面をお互いが指差しながら話すようなことができれば、業務がはかどるのに…」とずっと思っていましたね。また、iPadは導入され始めていましたが、現場で「この寸法、図面にないけど知りたい」となると、iPadがあるにも関わらず、結局は紙図面を印刷して三角スケールで測る、といったことが発生していました。「これではiPadを持っている意味があるのだろうか?」と感じていました。この状況を解消するために、「お互いが同じPDF図面を編集できるアプリや、PDF図面にiPad上で縮尺を与えて、寸法を測れるようなアプリがないか」と、ずっと探していたのです。

BuddyBoardを選んだ決め手は何でしょうか?
BuddyBoardへの書き込み風景

竹ヶ原)
BuddyBoardを見つけた時、何よりも「遠隔でもリアルタイムで同時に手書き編集ができる」点に衝撃を受け、「とても良いな!」と思いました。iPadで、手書きで直感的に書き込めるということは、素晴らしい機能だと思いました。ちょうどその頃、会社でiPadが全員に支給される流れになったのも幸運でした。仲間うちで「これ、うちの業界でとても使えそうだよね?」「この機能、こういう現場で使えると思わない?」と活用のイメージを膨らませて、地道に社内に広めていきました。特に「図面に対して寸法が当たれる、面積が出せる」機能は、まさに探し求めていたものでしたね。これがBuddyBoard導入の直接のきっかけです。

BuddyBoardを活用した現場の打ち合わせ風景
BuddyBoardを使った図面への書き込み例

クライアントや施工協力会社、
外部スタッフなど社外とも幅広く連携できる

主な活用シーンを教えてください
BuddyBoardを活用したリモート打ち合わせの様子

竹ヶ原)
弊社では主に5つのシーンでBuddyBoardを活用しています。
 一つめは、現場とオフィスとのやり取りです。現場と事務所、あるいは現場担当者が出先の打ち合わせに参加している状況での打ち合わせ参加で、これは主要なシーンとして必ず発生するため、一番頻度が多いですね。
 二つめは、デザイン・設計の外部スタッフとの連携です。外部スタッフの方々には、以前はわざわざ会社に来ていただいて紙図面で打ち合わせしていましたが、今はリモート画面で資料を見せつつ、BuddyBoard上で白紙に一緒にスケッチを描いたり、図面にコメントを書き込んだりしながら進めています。
 三つめは、施工協力会社との連携です。施工をお願いする協力会社さんへの見積もり依頼時も、BuddyBoard上で図面にちょっとしたコメントを書き込んで意図を正確に伝える、といったやり取りが増えました。これは画面を見せながらでも、相手に通知を送って見てもらいながらでも使えます。
 四つめは、クライアントとの連携です。関係性ができているクライアントとは、「ちょっとBuddyBoard見てもらえますか?」と通知を送って、手書きで修正指示などを書き込みながら確認することがあります。「手書きだと意思の疎通が早くて伝わりやすい」という声もいただいています。
 五つめは、現場での変更指示・記録です。例えば、大きなアリーナでのスポーツイベントで、選手や関係者の誘導矢印などを配置する「サイン計画」という業務があります。計画段階で図面に配置していても、現場で「誘導矢印はこの向きの方が良い」となった場合、BuddyBoardに直接書き込んで「向きを変えておきました」と共有できます。数百枚単位の図面になるので、簡単に共有できて非常に便利です。

指差し確認と同じレベルの意思疎通により、
業務がスムーズに進む

BuddyBoard導入後にどんな効果を実感していますか?

竹ヶ原)
電話での「どこ?どこ?」という不毛なやり取りがなくなり、認識の齟齬が格段に減りました。指差し確認と同じレベルで正確な意思疎通ができるようになったことで、業務がスムーズに進むようになったと実感しています。現場での急な変更も、BuddyBoard上に変更履歴や写真、手書きメモとして正確に残せます。これを元に最終的な「竣工図」を作成する必要があるのですが、その記録としてBuddyBoardは非常に有能です。現在、社内で「紙の出力・印刷物を減らしていこう」という活動が進んでいますが、その解決策の重要なツールとしてBuddyBoardが位置づけられています。クライアントにも事前に紙が必要か確認し、データ提出を基本とするなど、ペーパーレス化にも確実に貢献しています。

今後BuddyBoardにどのようなことを期待しますか?

竹ヶ原)
今後は、新入社員研修などでの活用も考えています。BuddyBoardのようなデジタルツールに若いうちから慣れ親しんでもらい、彼らの方から「こういう機能があったらいいのに」といった提案が出てくるような人材育成に繋げたいですね。社内からも「こうなったらもっと良いのに」というフィードバックは常に集めています。とはいえ、なんでもかんでも要望していたらCADソフトがひとつできちゃいました、なんて社内で冗談を言いあってしまうほど、BuddyBoardは柔軟かつ迅速にフィードバックを反映していただけるので、尽きない要望をまとめて今後お伝えできればと思っています。