KNOWLEDGE お役立ちコラム

共有型(クラウド型)手書きノートアプリとは?
その特長と導入時に気をつけたい7つのポイント

タブレットと専用ペンで作業するイメージ

手書きノートアプリとは、タブレットスマートフォンパソコンなどのデジタルデバイス上で、専用ペンなどを使って手書きができるタイプのノート作成・管理ツールです。その中には、クラウド上でデータを管理し、仲間やチームで情報を共有できる「ノート共有型アプリ」(クラウド型手書きノートアプリ)があり、企業の業務効率化に役立つと、法人での導入が進んでいます。紙のノートに比べ、情報の一元管理ができる上、既存の資料や図面にマークアップ(注釈)を入れられるなど共同編集できる点も利便性がよく、業種を問わず多くの企業に採用されています。一方で、クラウドサービスならではのリスクもあります。本コラムでは、共有型(クラウド型)手書きノートアプリの特徴と、導入時に気をつけたい7つのポイントを、分かりやすく解説します。

共有型(クラウド型)手書きノートアプリとは

クラウドシステムを利用するイメージ

共有型(クラウド型)手書きノートアプリは、手書き入力ができるノートアプリの中でも、パソコンやタブレット、スマートフォンなどを介して、クラウド上にアップしたデータを複数のメンバーで共有・編集できるものです。テキストデータだけでなく、イラストや写真、図版、音声、動画などを取り込めるほか、専用ペンや指を使って、紙に書くような感覚で文字や絵を書き入れたりすることができます。既存の資料(ファイル)に、マークアップ(注釈)を入れられる便利さも見逃せません。設計書や仕様書、指示書、デザイン画、図面、フローチャート、絵コンテ、ワイヤーフレームなどを日常的に扱う業種・職種であれば、業務効率化に大きく寄与するため、導入する企業が増えています。

共有型(クラウド型)手書きノートアプリの特長

クラウドでデータを共有するイメージ

共有型(クラウド型)手書きノートアプリは、ローカルのみで使用するスタンドアローンタイプのノートアプリと違い、次のような特長があります。

①いつでもどこでも、複数のデバイスからアクセスが可能
インターネットに接続できれば、場所や時間にとらわれることなく、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、あらゆるデバイスからアクセスすることができます。

②情報共有、共同編集ができる
クラウド上にアップロードされたデータを、チームや関係者で共有、編集することができます。従来、ローカルで作成したデータをメール送信したり印刷したりして、情報共有していた作業が不要になります。

③リアルタイムで共同編集ができる
アプリの機能によりますが、複数人でファイルに書き込み(注釈)する際、クラウドへのアップロードのタイムラグがなく、瞬時に反映できてリアルタイムで同時に編集することができるアプリもあります。最新データの共有が正確に行え、共同作業にありがちなファイルの先祖返りを防ぐことができます。

④効率的な情報管理ができる
テキストでの説明が難しいときなど、イラストやポンチ絵を手書きすることで効率的に情報を伝えられます。また、タグつけや検索機能を使うことで、大量のデータも効率的に管理することが可能です。

業務効率化を期待して業務用にノートアプリを導入するなら、プロジェクトチームなど複数人での情報共有や業務効率化の観点からも、共有型(クラウド型)手書きノートアプリを選ぶのが最適解といえるでしょう。

共有型(クラウド型)手書きノートアプリのリスク

クラウド上のセキュリティリスクのイメージ

共有型(クラウド型)の手書きノートアプリは、クラウド上に情報を保管するため、クラウドならではの危険性があります。例えば、以下のようなリスクが考えられます。

①不正ログイン:悪意のある第三者が、正当なユーザーの認証情報を不正に入手して、システムやサービスにアクセスする行為
②不正アクセス:本来アクセス権限を持たない者が、サーバや情報システムの内部に侵入する行為
③サイバー攻撃:インターネットを通じて、サーバやパソコン、スマートフォンなどの情報端末に対して、システムの破壊やデータの窃取、改ざんなどを行うこと
④情報漏洩:組織や個人が保有する機密情報や個人情報などの重要な情報が、外部に流出したり、不正に取得されたりすること
⑤データ消失:機密情報やデータが、組織の管理下から永久に削除されたり破壊されたりすること

○参考
情報セキュリティ対策の必要性

共有型(クラウド型)手書きノートアプリの危険性を回避するためにやるべき7つのポイント

セキュリティ対策のイメージ

では、こうしたリスクを回避するためには、どのような対策が必要でしょうか?

まず、不正アクセスや情報漏洩などのリスクを防ぐには、セキュリティレベルが高いクラウドサービスを選ぶこと、そしてセキュリティ対策に基づき社内で利用ルールを定め、適切に管理運用することが重要です。クラウドならではのリスクを回避するため、以下の7つのチェックポイントを意識した対策を講じましょう。

①社内規定に照らし合わせて、セキュリティレベルを確認する

○参考
2024年問題でDXに取り組む際に注意すべき5つのポイントとは?

②アプリの利用規約をチェックする

○参考
手書きノートアプリの利用規約をチェックしよう ~クラウドにアップロードしたデータを悪用されないために~

③人的ミスによる情報漏洩が起こりにくい対策が講じられているかをチェックする

○参考
手書きノートアプリを使って社内で情報共有したい!アプリの選び方と共有方法を徹底解説

④テレワーク時のルールを策定する
無線LAN利用に伴うリスクを理解し安全なインターネット環境を利用すること、システム管理者が指定したアクセス方法のみを用いること、私用での利用を制限するなど、テレワーク時のルールを定める。利用者の情報セキュリティに関する認識を確実なものにするために、 定期的に教育・啓発活動を実施する。

⑤ソフトウェアを最新化する/脆弱性管理を行う
テレワーク端末にウイルス対策ソフトをインストールし、OSやソフトウェアを含めて常に最新の状態に保つ、危険なサイトにアクセスしないようにフィルタリング等でアクセス制限するなど、脆弱性への対策を講じる。

⑥安全なパスワードを設定し、徹底して管理する
ログイン等にあたって、多要素認証を採用するアプリを選択し、社外から社内システムにアクセスするための利用者認証情報(パスワード、 ICカード等)を適正に管理する。パスワードは、使い回しを避け、一定以上の長さで他人に推測されにくいものを用いるように心がける。

⑦データを定期的にバックアップする
クラウド上に情報を置きっぱなしにせず、定期的に適切な保存場所でファイルをバックアップしておくこと。

まとめ

共有型(クラウド型)手書きノートアプリの特長と、導入時に気をつけたい7つのポイントを解説してきました。クラウドサービスは利便性が高い半面、情報をクラウド上で管理することにはリスクが伴います。ビジネスで共有型(クラウド型)手書きノートアプリを活用する際には、本コラムを参考に、信頼性の高いノートアプリを選択してください。

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